〜1000万人署名 そして1万人不払いを〜 ついに電気を止めにきた東電

 昨年より東電に対するささやかな抵抗・抗議として、東電に「原発に反対します。原発分の電気代は払いません」と伝え、電気代の自動引落しをやめ、コンビニ振込みにし、電気が止められるギリギリでの支払いにしてます。延滞払いです。ほんとに不払いすると電気止められ、それもつらいので・・・・。電気に反対しているのではなく、原発(の電気)に反対なので。

基本的には原発分は払わない・・・ですが、最近報道等でそれ以外にも「納得できない」経費が電気代には加算されているのがわかってきましたし、東電の不誠実な事故・賠償対応をみるにつけ、素直に電気代を払う気には到底なれません。

郵便局ATMで一部支払いできた〜

延滞払いをしていて、いつも電力供給停止予定日ぎりぎりにコンビニで振り込んでいましたが、今回は、ふと思い立ち、郵便局ATMで振り込んでみました。振込用紙をATMに入れると金額確認の画面が出て、なんと「訂正」という項目があるではないか。もちろん原発分等を差し引いた額に訂正。請求料金の一部分だけ払った。夢にまで見た?念願の「原発分は払いません」実現の瞬間でした。

1月分の支払期限(この日過ぎたら供給止めますよ〜という電力供給停止日)が3月11日で(本来の期限が2月17日)、これまではこの電力停止日ギリギリに払い込んでいましたが、今回つい1日遅れてしまい12日に。しかも今書いたように郵便局で。

そしたら「想定外」に迅速に東電は電気を止めに来ました。3月13日14:30。早い。3ヶ月は止められないと聞いていたので、意外でした。

ついに電気を止めにきた東電

「払われてないようですので・・・」
 ピンポンと呼び鈴が鳴ったので出て行くと、もう配電盤?のところに脚立置いて止める準備してました。

「昨日、郵便局から1000円だけ払いましたけど」
「証明するものありますか」
郵便局の振込の控えを出すとそれを見ながら
「おかしいな〜、どうやって払ったのかな〜」とブツブツ
「ふつうに」(とニヤリ)
「こちらには郵便局からまだ連絡きてないので」
「これで証明にならないんですか」
「これはお客様ので。郵便局に確認とらせていただいていいですか」
「どうぞ」

ということで電話で連絡とるとのことで一時退散していきました。

またついでに、東電は、わざわざ集金に行く事はしないが、催促の通知置いていくときに呼び鈴を鳴らして居れば集金する旨言っていたので、前回はそのつもりでいたら、前回私の在宅時間に集金人が来ているにも関わらず呼び鈴しなかった旨苦情を言うとそれも確認すると言って戻っていきました。

30分以上経ったか。
東電再登場。

電話でなく郵便局に直接確認に行ったらしく、
「個人情報なので見せられない、本人が本人証明できるもの持って一緒に来ない
とだめだと言われた。確認できなかったので止めます。」
どうしても止めたいらしい。
私もどうしても止めたい、原発を。

呼鈴については「作業員に確認したら鳴らしたとおっしゃってます」
「じゃー私がウソを言っていると言うのか。第一自分とこの社員に対しておっしゃっているとは何事か!」としばらくまた問答して文書で回答せよと要求してとりあえず、終了

待機中に用意し、隠し持っていた?新聞記事見せて「そういう態度だからこの記事のように{東電は頭が高い}とか{東電「独善」変わらず}とか書かれるんですよ」とダメ押し。

郵便局の控えではダメだと主張を続けるので、支払いを証明するために一緒に郵便局に行きましょうと郵便局に行くことに。

車で行こうとするので、
「すぐそこなんだから一緒に歩いて行きましょ。省エネって東電も言ってるでしょ」
もじもじしていて、エンジン止めないので
アイドリングストップ条例って知ってますか?」
「ちょっと移動させますので・・・」
「さあ、行きましょ」と促して歩く。

今度はさっさと先に歩いていくので「なんか急いでんですか〜」「並んで歩いているとヘンですから」「なんでヘンなのよ」「いやその・・・」と歩きながらここの学校でもホットスポットがあって除染したの知ってるでしょ、東電が汚したんですよ、とかスマートメーターのこととかいろいろ話す。

場面は郵便局に。
私が郵便局員に振込の写しを見せて「これで振り込んだ証明になりますよね」
「はい」
「東電、これじゃだめだって言うんですよ〜〜、おかしいでしょ〜」とちょっと
大きな声でいうと、局員は苦笑いしながら「では、調べますので」。

待っている間に備え付けの新聞を見てると、決死の覚悟の現場作業員、なんていう記事があったので、それを東電に見せて「こういう現場にもお宅の支店から派遣されたんですか、被曝すごいんですってね」「詳しいことは言えませんが派遣された人もいます」

そうこうしてるうちに局員に呼ばれて、「振り込まれてます」と。
東電が「1000円ですか」「東電にですか」「1月分ですか」と、そんなの書いてあるだろ、ってことわざとらしく聞いていた。
「じゃー、これでいいでしょ。残金はいくら?」
「いえ、ここでは」
というので、外で寒風にさらされお互いに鼻水流しながら支払い手続きと、さらなる問答を。
最後に東電が「もう同じ対応はしませんから」「同じ対応って?」「郵便局に確認に」「こっちだって毎回来たくないよ」

同じ対応しなくていいから、次回はもうちょっとまともな対応してよね、東電さん。

ちなみに郵便局員に聞いたら相手方に送金通知が行くまでに3営業日ほどかかるそうです。

郵便局ATMで一部支払いという新ワザが出来たので、請求書がきたら、速やかに一部支払いして、あとはギリギリでにしようと思います。延滞利息の節約にもなりますので。

そうそう、延滞払いには延滞利息がつくのです。年10%、1日あたり約0.03%、私の場合で20円ぐらいでした。

延滞利息については告げられていない、と東電に言うと「約款に書いてある」「そんなもの受け取った覚えはない」「渡していないし渡す必要もない。欲しければ店頭窓口にある」「渡してもいないものに書いてあるからと言うのは傲慢ではないか」とまたまた会話が弾みました。ほんといろいろ話題提供してくれます。

不払いは会社の反省を促す唯一の手段たるものである

ちなみに、電気不買・不払い運動の歴史は1928年までさかのぼることができ、当時全国的に展開されましたが、その富山県での声明には「不払いは会社の反省を促す唯一の手段たるものである」とあります。

戦後では1970年代、当時参議院議員だった市川房枝さんが、電力業界への政治献金反対運動としてですが、「1円不払い運動」を展開したのと同時期に電気代値上げ反対運動がありました。このときには値上げ前の旧料金で払う、という運動が展開され、裁判闘争にもなりました。

市川房枝さんのこの活動については:

日経ビジネスオンライン
東電の値上げを止められる政治家の力 市川房枝の「1円不払い運動」に思う 2012年3月14日(水)

に詳しいです。お薦めです。(『東電帝国 その失敗の本質』(文春新書)でも触れられています)

ということで、次回からは市川房枝さんに敬意を表して、「1円不払い」にしようと思います。これなら延滞利息もつかないでしょうし。