原発延命コストの転嫁でウハウハする人々

 電気代不払いタイムス The TEPCO Unpaid Times
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 なんじゃこりゃ!

 「原発の電気価格、国が保証? 自由化後も優遇策」
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014082202000140.html

 電気の小売は、10電力会社による独占体制になっている。普通の消費者はそれ以外から電気を買うことはできない。でもその体制は、あと4〜6年後には自由化されるはずだ。

 自由化された後にも原発が生き残っていたら、一番コストが高い電源になっている可能性が高い。
 
 今でさえ、火力発電の発電コストは1Kw/hあたり=9.9円。原子力発電は=10.3円。*1

 これに、福島原発事故の賠償金負担を含めると、たとえば島根原発1号機では1kw/hあたり=35円、一番安い玄海原発4号機でも=17円になってしまう。*2

 高! 原発高すぎ!

 そこで経産省が言い出したのは、「火力との差額は電気代などで穴埋めしましょう」という話だ。

 ううむ、どっから突っ込んでいいのやら・・・。

 つづきの記事が出た。

 「原発延命コスト 国民に 高い発電経費 国が保証検討」(東京新聞8月23日朝刊)
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014082302000164.html


 なんかわかってきた。くわしくは今日の東京新聞買ってほしいんですが、ようは自由化された後、あらゆる電力会社の電気代に、原発コストを上乗せしたいようですな、経産省さんは。

 火力で電気を作って売るX電力さんも、水力のY電力さんも、風力オンリーのZ電力さんも、みーんなみんな、1Kw/hあたり30円くらいの電気代に、プラス原発代の10円だかいくらだかを、上乗せすることを、義務化するわけだ。その金は税金よろしく国に納める。

 そうやって集めた大金を、国は原発持ってる電力会社にだけ、配る。

 指一本動かさずに、何千億円もの金が電力会社に転がり込んでくる。ウハウハ!

 もちろん、そのための電源ナントカ機構とかいう天下り法人も作る。役人たちも理事給与だの、数年務めただけの退職金で、何億もフトコロに入れる。ウハウハ!

 自由化のときに電力会社を立ち上げようとしたら、一律、「原発代を国に上納する」という義務を負わされる。そんなんじゃ、誰が電力会社なんかやるかって。

 もちろん、「やっぱりこれからは、再生可能エネルギーだよねー。Z電力さんにしようかなー、営業の人もイケメンだしー」

 って選んでも、やっぱり原発維持費を払わされる!!!

 再生可能エネルギーで電力会社作ろっかなーと思ってた人は、みんなドン引きだよ。だいたい「自由化」になってないじゃん、そんなの。


 原発は安い」って話じゃなかったのか?


 ・・・まあとにかくわかった。経産省自体がこう言っているってことね。

 「原発は、国全体のお荷物だ。(でも甘い汁は今後も吸わせてもらいます)」。

 つか、お荷物はむしろあんたらだよ!

 この勝手なやり口を阻止することが、脱原発運動に求められている感じがする。許さないぞ経産省

 とりあえず、電気代不払いで、抵抗抵抗!

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発行:電気代一時不払いプロジェクト
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20120217/
ツイッター: @fubarai メール: toudenfubarai@gmail.com

*1:原発のコスト エネルギー転換への視点』大島賢一著 岩波書店

*2:原発は火力より高い』金子勝著 岩波書店