アンペアダウン 家庭に浸透 東電管内 11年度5割増

2012年8月19日 東京新聞
 節電のため一度に使用できる電力の上限(契約アンペア)を引き下げる家庭が東京電力管内で増えている。東電によると、契約アンペアの変更件数は二〇一一年度に一〇年度より約五割増え、一二年度も例年と比べて増加傾向が続く。
 使用上限を下げると基本料金が安くなり、ブレーカーを落とさないように電化製品を使うことで電気の使用量も抑えることができる。東日本大震災以降の節電意識の高まりが背景にある。
 東電の場合、電気料金は契約アンペアで決まる毎月の基本料金に使用量に応じた金額が加算されるのが一般的。九月の値上げ後も基本料金に変更はない。
 一般的な家庭の料金メニューである「従量電灯B」の場合、契約アンペアは十〜六十アンペアの間の七パターンから選ぶことが可能で、使用上限が低くなれば基本料金も下がる。標準的な三十アンペアの場合、基本料金は月八百十九円。上限を二十アンペアに下げると基本料金は月二百七十三円、年間で計三千二百七十六円安くなる。電気使用量も減ればさらに節約になる。
 契約変更にはブレーカーの取り換えが必要で、東電が設置したものなら原則無料で交換する。