「収入奪ったのは東電」「送電停止」通告書に怒り

 2011年7月29日「しんぶん赤旗
 福島第1原発事故による風評被害で収入が激減して電気料金を滞納した群馬県前橋市のキノコの菌床栽培農家の男性(32)が東京電力から送電停止の通告を受けていた問題で、通告書を手にこの男性が東電への怒りを本紙に語りました。「電気代を払う収入を奪ったのは東電ではないか!」と憤ります。
 男性は、原発事故後、取引先から入荷を断られ700万円以上の被害を受けていたため、供給停止の猶予を求めました。「あなたたちが起こした原発事故のせいで、私たちの商品は売れなくなったんだ」と訴えると、東電の職員は「出るとこ出たっていい。訴えるなら訴えてもらってかまわない」と居直ったと言います。
 通告書には「供給停止によりいかなる損害が生じても当社は一切の責任を負いかねます」と東電の免責を強調する文言も入っています。
 「東電のせいで全てを失った。風評被害を生んだ当事者がなんの責任も果たさず、電気を止めると脅して一方的に金を払えなんてひどすぎる」