電力10社の決算、6社が赤字 東電は3年ぶり黒字

 2014年4月30日 朝日新聞

 各社を苦しめたのは、円安の影響液化天然ガス(LNG)など火力用の燃料費が大幅に増えたことだ。14年3月期の燃料費は10社で計7兆7310億円となり、前年同期より6515億円増えた。うち9社が過去最高を記録した。

 燃料費の負担をカバーしたのは、主に電気料金の値上げだ。値上げした北海道、東北、東京、関西、四国、九州の6社の売り上げは、値上げ効果などで前年同期より8〜16%の増収になった。このうち東電、東北電力は黒字に転じた。

 東電は、約6兆円の電気料金収入のうち、料金の値上げ分が2430億円を占める。13年度の黒字化は、金融機関が東電に融資を続ける条件だったため、なんとか利益を確保したかたちだ。