〔決算〕東電、2年連続の経常黒字=燃料費は5年ぶり圧縮−15年3月期

2015/04/28 時事

 東京電力=2015年3月期の連結業績は、年度前半の原油高を反映した電気料金の上昇により、売上高は前期比2.6%増の6兆8024億円で過去最高だった。経常黒字は前期(1014億1800万円)から2倍超の2080億1500万円と2年連続で黒字を確保。当期純利益は2.9%増の4515億5200万円だった。 

 費用面では、円安で輸入燃料費が膨らむなど2210億円の負担増となったが、火力発電の熱効率向上などで圧縮した。

 広瀬直己社長は記者会見で、「継続的に黒字を生み出す構造にはなっていない」と指摘。収益改善には柏崎刈羽原発の「再稼働が必要」と話したが、運転再開時期の見通しが立たないため、16年3月期の売上高、経常損益、当期純損益の見通しはすべて「未定」とした。