電力9社 原発維持に1.4兆円 稼働ゼロの2014年度 大半は料金転嫁

2015年8月18日 東京新聞

 東京電力など原発保有する電力九社が、稼働している原発がなかった二〇一四年度に、プラントの維持、管理のため計約一兆四千億円を使っていたことが十七日までに分かった。各社はこの費用のうち多くを電気料金に転嫁しているが、原発の代わりに使う火力発電の燃料費も増え、財務悪化や電気料金の上昇につながっているとみられる。
 九社のうち東北、東京、中部、北陸、関西の五社は維持管理費とは別に、原発事業を専門とする日本原子力発電にも契約に基づき計約千三百億円を支払った。日本原電でも一四年度に稼働した原発はなく電気の供給はなかった。