電力自由化の功罪 原発だけは特別扱い

 2015年8月25日 東京新聞「記者の眼」

 2016年4月から、独占状態だった電力事業の自由化が本格化する。消費者の選択が最優先にされ、家庭も電力会社を選べるようになり、電力料金が安くなることも期待される。だが、政府は、原発だけは特別扱いしようとしている。

 これまで、政府と電力会社は「原発は最も安い」「震災を受けて安全性を高めた」と宣伝してきた。ならば、特別扱いしなくても十分生き残っていけるはず。原発も火力などどと同じ条件で競争すべきだ。

消費者が望まない電源は、市場から退場するべきだろう。