トモダチ作戦、称賛の陰で 元空母乗組員ら健康被害訴え「東電が正しい情報を示さず被曝した」

 核と人類取材センター・田井中雅人
 2015年10月1日 朝日新聞

 東日本大震災で「トモダチ作戦」にあたった米国の原子力空母「ロナルド・レーガン」が1日、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備された。作戦から4年半。当時の乗組員たちは今、健康被害を訴えて米国で訴訟を続けている。
 ロナルド・レーガンの元乗組員たちは事故から約1年9カ月後の2012年12月、「東京電力福島第一原発事故で東電が正しい情報を示さず、被曝(ひばく)した」としてカリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁に提訴。
 米国で訴訟を起こした元乗組員側の原告は250人を超え、10億ドル(約1200億円)の救済基金の設立を要求。2人が骨膜肉腫や急性リンパ球白血病で亡くなっている。