東電「通期厳しい収支」 4〜9月は経常黒字1416億円

2013/11/1 日経新聞

 東京電力が31日に発表した2013年4〜9月期の連結経常損益は1416億円の黒字(前年同期は1662億円の赤字)だった。昨年9月に実施した家庭用電気料金の引き上げが寄与したほか、修繕費や人件費の削減などの合理化が利益を押し上げた。ただ、中長期にわたる経営課題も多く、持続的に利益を稼げるか、先は見通せない。
 広瀬直己社長は記者会見で「今回黒字額が大きいのは緊急的に修繕費を繰り延べた結果。下半期は汚染水対策を含め費用が相当膨らみ、通期では厳しい収支となる」と強調した。国や金融機関に約束した通期の経常黒字に向け「費用削減を深掘りする」と表明した。