被ばく不安の慰謝料 東電一転支払いへ ADRの和解案受諾

 2014年2月7日 東京新聞

 福島県飯舘村長泥地区の住民約180人が東京電力に損害賠償を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東京電力は被ばくによる不安への慰謝料を含む賠償金を支払う和解案を受諾した。7日、住民側弁護団が明らかにした。
 伊達市の住民約千人が集団で申し立てたADRでも、被ばく不安慰謝料を含む和解案を東電が受諾した。
 いずれも今後、正式に和解手続きをする。弁護団によると、被ばく不安への慰謝料支払いを東電が受け入れるのは異例。
 原子力損害賠償紛争解決センターが長泥地区について示した和解案は、被ばく不安への慰謝料として1人当たり50万円(子どもと妊婦は100万円)を提示。
(共同)

【関連1】
 東電は「(慰謝料という)考え方は受け入れられない」として、解決金と位置付けていると説明した。(2014/02/07 時事)

【関連2】
 東電が「被ばく不安慰謝料」拒否 福島・飯舘の裁判外解決手続き
2014年1月15日 東京新聞

 福島県飯舘村長泥地区の住民約180人が東京電力に損害賠償を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、住民側の弁護団は15日、被ばくによる不安への慰謝料を支払うとした和解案を東電が拒否したことを明らかにした。

【関連3】
 東電が和解再度拒否 飯舘・長泥の被ばく不安への賠償
2014/01/16 福島民報
 東電は一部世帯に対し、被ばくと健康影響に関する科学的根拠がないとした上で、「本件事案にとどまらない影響があることから受け入れは困難」と回答した。
 和解案をめぐっては、センターが昨年6月に和解案の指針を盛り込んだ和解方針を東電と住民双方に提示し、東電が拒否する回答をしていた。