避難先で患者死亡、和解 双葉病院遺族に東電1360万円支払い

2014年9月13日 朝日新聞

 東京電力福島第一原発の事故後、入院していた双葉病院(福島県大熊町)で十分なケアを受けられず、その後の避難先で死亡したとして、女性患者(当時83)の遺族2人が東電に対し、計約3110万円の損害賠償を求めた訴訟の和解が12日、千葉地裁(広谷章雄裁判長)で成立した。東電が遺族2人に計約1360万円を支払う。
 原告側によると、東電側は和解の話し合いの中で、慰謝料について自動車損害賠償責任保険の基準額が相当などと主張した。しかし、地裁が「被害の悲惨さを考慮すれば、東電の責任はより重く考えるべきだ」との判断を示し、東電が受け入れたという。