原発ADR:議事「不開示」…担当弁護士を黒塗り

毎日新聞 2014年10月25日
際立つ原発ADRの閉鎖性

 東京電力福島第1原発事故の賠償問題を裁判外で解決する手続き(原発ADR)を担当する「原子力損害賠償紛争解決センター」を巡り、所管する文部科学省がセンター最上位の組織「総括委員会」の議事録を公開していないことが、毎日新聞の情報公開請求で分かった。和解案を作成する仲介委員(弁護士)の一部についても氏名を明かさず、他の同種の公的機関と比べ閉鎖性が際立つ。情報公開制度の専門家は「極めて特殊な対応」と批判している。
東電との利害関係の有無を調べるため、氏名の公開を求め情報公開請求したところ、文科省は「個人情報」を理由に、名前や経歴などをすべて黒塗りにした文書を開示した。