農地原状回復求め提訴 福島の農家ら、東電に

 2014年10月15日 東京新聞

 東京電力福島第一原発事故で農地が放射性物質に汚染されたとして、福島県の農家八人と農業法人一社が十四日、東電に農地の原状回復を求め、福島地裁郡山支部に提訴した。原告側弁護士は、原発事故で農地の原状回復を求める訴訟は初めてとしている。

東電は「放射性物質の除染は国が行うことになっている」として請求を認めなかったことから、今回の提訴に踏み切った。

 同県郡山市で記者会見した原告団長の鈴木博之さん(64)は「自分の農地を汚れたまま後継者に譲るわけにはいかない。このままでは死んでも死にきれない」と話した。