「貧乏税」なんかいらない!

電気代不払いタイムス The TEPCO Unpaid Times
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 さて前回は、庶民から薄く広く集めて、ソーラー持ってる家庭にだけ分配する
「再生エネルギー発電賦課金」は、「貧乏税」。という話をしました。

 その続きです。

 もうちょっとまともな制度はできないものか? と考えた。たとえば、賦課金
は、ソーラーを載せている家だけが負担して、分配するとか。ぼくら貧乏人は、その素
敵なテーブルに入れてくれなくていいよ! ってわけ。 

 その場合は賦課金の額が跳ね上がり、買取金額は低くなる。パイが限られてし
まい、競争が激化するわけだ。

 すっごい単純化すると、10世帯のソーラー家庭が、100円づつ賦課金を払
い、1000円集める。それを買取の原資にするわけだから、1世帯あたり10
0円がもらえる。でもプラマイゼロで意味ないね。「じゃあ、ソーラーパネル
面積を増やして、もっとたくさん買い取ってもらおう!」とか。

 それで競争になるわけだけど、こういうの、経済学ではなんて言うのかな。ま
あ、馬鹿馬鹿しい話だ。一時的には競争できるけど、屋根の面積には限界がある
わけで。

 では賦課金+買取ではなく、ソーラーパネルへの、税金からの助成という線で
はどうだろう。これも結局、賦課金と同じかな。ソーラーを持っていない納税者
からも税金を集めて、それをソーラーを持っている納税者への助成に当てるわけ
だから、貧乏人から土地持ちに資産が移動していくことには変わりがない。

 再生エネを増やすには、こんな制度しか考えられないのか? 八方塞がり!
 ・・・かと思ったのだが、この話の前提は、「ソーラーで作った電気を、電力
会社に買い取ってもらう」ということでしょう? その電気、自分で使っちゃえ
ばいいんじゃないか。

 そうすると、行政はソーラーパネルを作りたい家庭に対して、設備費の何割かを
税金から助成する。「ラッキー」ということで、ある家ではパネルを置いて、
電気を20kWhくらい作る。それまで電力会社から150kWh買っていたけど、1
30kWhまで減り、安くなります。

 まあ、貧乏税的な矛盾はまだ残るが、電力需要はそれだけ軽減するし、設備も
健全に増えそう。いい感じです。

 (このやりかたは、下水のないところで見た、バイオトイレを参考にしています。)

 とーこーろーが、これじゃ困る人たちがいます。そう、電力会社です。まず、
いきなり売上が減る。需要も減るから、「原発がないと電気が足りない」論が、
さらに後退してしまう。

 いまの「貧乏税=再生エネルギー発電賦課金」制度にいきついた経緯は知らな
かったけど、結果から言うと、そういうことなんじゃないかな。だからわざわざ
家庭で作った直流の電気を交流化して買い取るなんて、効率の悪いことをして
る。

 やっぱり「貧乏税=再生エネルギー発電賦課金」なんかいらない! 


 いったん金に替える必要なんかそもそもない。もし、ソーラーパネルをつける
なら、自給自足的に使ったほうが、ずっと経済的だし、「貧乏税=再生エネルギ
ー発電賦課金」みたいな反・倫理的なことにならなくて済むんじゃないかと、いま
さら考えたんだけど、@rinqo さんこの件、どう?

 
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発行:電気代一時不払いプロジェクト
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20120217/
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