怒る2837人訴え最大級 福島・飯舘村民

2014年11月17日 東京新聞【特報】

原発事故から3年超 何も変わらぬ

 福島原発事故で、避難が大幅に遅れた福島県飯舘村の村民らが十四日、東京電力を相手に慰謝料などの支払いを求め、裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てた。参加したのは全村民の約半数に当たる2837人。住民主導での集団申し立てとしては、過去最大規模だ。原発事故の賠償をめぐるADRでは、東電の和解拒否が目立っている。そうした流れに、飯舘村民の怒りは転換点となるのか。 

東電 目立つ和解案拒否 「尊重」の約束ほご
 政府の承認した東電の新たな総合特別事業計画(再建計画)には原子力損害の賠償に関する三つの誓い」が盛り込まれ、「損害賠償紛争解決センターの和解案を尊重する」とある。弁護団長は「国の援助を受けつつ、約束を守らないなんてことが許されるのか」と憤る。